GCC(湾岸協力会議)6カ国、単一通貨導入への期待

GCC(湾岸協力会議)6カ国、単一通貨導入への期待

投稿者: さますの

日時: 2008年03月13日 10:49

コメント (0)

トラックバック (0)

ここでは、GCC6カ国への投資が有望な理由のひとつである、
”単一通貨導入”という大イベントについて、ちょっと詳しく見てみましょう。
それ以外の理由については、こちら。

GCC6カ国(サウジアラビア・UAE・クウェート・オマーン・カタール・バーレーン)は、現在、単一通貨の導入へ向けて動いています。

湾岸諸国の通貨は米ドルにペッグしていますが、導入後には、いずれ管理変動相場制へと移行、徐々に変動幅を拡大させながら、完全な変動相場制を実現させていく意向もあり、この単一通貨導入へ向けた動きからは目が離せません。

何故なら、これが将来実現すれば、為替の上昇による恩恵を受けることができる可能性が高いため、経済成長による株価の上昇と合わせて、「一粒で二度おいしい」ことになるかもしれないからです。

実際、中国の株式市場では、将来の人民元の自由化による恩恵を期待して、外国からの資金が集まってくる構図が出来上がっています。(もちろん、人民元高だけが目的ではありませんが。) おそらく、GCC6カ国の株式市場でも同じような現象が起こる可能性は高いと思います。

いずれにせよ、湾岸諸国は通貨切り上げの方向へ向かっている



湾岸諸国が単一通貨を導入する目的は、金利政策の自由度を高め、石油や天然ガスに頼らない経済構造を構築することにあります。米ドルペッグ制ですと、米国の金利の動きによって、自国の金利を動かさざるをえません。通常は、インフレ率や景気動向など、自国の経済状況によって金利政策を決めることができるのですが、米ドルペッグ制だと、そうもいかないのです。(余談ですが、香港も同じような状況です。)

2008年は、サブプライム問題に端を発した米国の景気後退懸念により、米ドルの金利がどんどん引き下げられる状況が起こりました。一方では、湾岸諸国は経済成長に伴い、インフレも進んでいますので、本来は金利を引き上げて、景気をコントロールしなくてはならない状況です。

しかし、米ドルペッグ制をしいているかぎり、米国の金利に追随せざるをえない・・・・これは、ジレンマです、、

これを解決するには、米ドルペッグからの離脱または、その前段階として、対ドルでの通貨切り上げが必要な状況となっており、実際、クウェートでは通貨切り上げを行い、積極的なインフレ対策を講じています。

また、2007年末には、ドルペッグ制廃止が湾岸会議の議題にのぼっており(このときは見送りとなりましたが)、GCC諸国が、通貨切り上げ、または通貨バスケット制への移行へと向かう圧力にさらされていることが明確になりました。

参考記事:GCC首脳会議 ドル連動停止を見送りへ

現在、UAEの外貨準備高のほとんどがドルとなっていますが、ドルの比率を徐々に引き下げて50%とし、ユーロの比率を高めていく方針を打ち出しているのも、ドルペッグ制からの離脱または、対ドルでの切り上げを見越した動きであることは間違いないでしょう。

(注釈:ドルに対して、UAE通貨が切りあがると、外貨準備高の価値が大きく目減りしてしまう。以前は9割以上をドルが占めていたカタールは、すでにドルの比率を4割まで下げており、ドルペッグを外すのでは?と言われている。)

導入は2015年?


当初、2010年の導入を目指していた湾岸6カ国の単一通貨構想ですが、現時点では、2010年の実現は、ちょっと難しいという見方が強いようです。いろいろな課題も残されており、各国の足並みが揃うにも、もう少し時間がかかりそうな様子。2015年あたり・・・というのが、現状多数派の意見とか。

ユーロの場合は構想から実現まで50年という年月がかかりましたが、湾岸諸国の場合には、参加国の数が少なく、単一民族・単一言語・単一宗教という、まとまりやすい事情もありますので、各国間の微妙な温度差や足並みの乱れはあるにせよ、ユーロに比べれば、各段に早いスピードで実現されることでしょう

湾岸諸国の通貨統合が実現されれば、人口3700万人、総GDP5800億ドルの一大経済圏が出現することになります。アジアとヨーロッパ、アフリカをつなぐ地理的な利点もあることですし、この経済圏への投資は、なかなか有益なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

湾岸協力会議の通貨統合 -IBTimes
↑湾岸諸国の単一通貨導入について分かりやすくまとめられていますので、さらに詳しく知りたい方は参考にしてみてください。

参考URL&参考書籍:
ドバイ株投資完全マニュアル (本気の海外投資シリーズ 5)
投資先としてのGCC諸国 -香港資産運用奮闘記
・中東北アフリカ/アジア株式ファンドセミナーの資料
▽ドバイ・イラク・スリランカなどの投資情報に特化しているものは、ここだけ!実際に投資するうえで役立つ情報をお求めの方へ

☆新興国~海外投資全般まで幅広いコンテンツと現地生情報が多いのが特徴。ドバイ・中東関係のコンテンツも充実しています。まずはお試し無料視聴から⇒World Investors TV

« GCC6カ国(アラブ)への投資の魅力とは? | ドバイ株の魅力 | GCC(湾岸協力会議)諸国の経済状況と株価 »

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

上の情報を保存する場合はチェック