2005年1月から5月に中国株のインターネット取引へ参入した5社(トレイダーズ証券,E*トレード(イートレード)証券,松井証券,ライブドア証券,マネックス・ビーンズ証券に,メールで問い合わせをしてみました(2005年5月)。
問い合わせの内容は,
a. 外国にて混蔵保管されていることのリスクはないのか?
b.
投資家保護基金は,中国株にも適用されるのか?
c. 証券会社が破綻した際の,中国株が返還されない可能性
についてです。
→各証券会社への質問内容および,証券会社からの回答の原文を
ご覧になりたい方は,こちら。
なお、マネックス証券については、ご回答をいただけなかったため、以下、トレイダーズ証券、イートレード証券、松井証券、ライブドア証券からの回答について、まとめてみます。(トレイダーズ証券は、中国株より完全撤退(06年9月)のため、削除)
外国にて混蔵保管されていることのリスクはないのか?
いづれの各証券会社のサイトにも,中国株や現金の分別保管が義務付けられていることが明記されています。ただし、香港株の場合は、分別保管先は、外国である中国(香港)ですから、少々不安。。と思い、問い合わせをしました。

この件については、いずれの証券会社も、現地保管銀行と各社の間では、資産を分別保管(登録)する契約がされているので、各社が破綻しても、資産は保護されるという回答で、ほぼ一致しておりました。
さらに、松井証券は、現金は、日本円に換算したうえで、信託銀行へ信託しているという説明もいただきました。
ですので、想定外の事態が起こらないかぎりは、証券会社が破綻しても、大丈夫なようです。
投資家保護基金は,中国株やHK$にも適用されるのか?
証券会社は,分別保管が適正に行われなかったなどの万一の事態のために,顧客の資産を返還できなかった場合に備えて,投資者保護基金に加入しています。ただ、銀行の外貨預金のように適用外という場合もあるので、確認してみました。
回答: 4社とも、適用されるそうです。
破綻した場合,中国株が返還されない可能性は?
分別保管されているとはいえ、外国での保管です。万が一、中国政府が、差し押さえなどの暴挙にでたりなど、想定外の事態が生じた場合には、どうなってしまうのでしょうか?

これは、かなり「イジワル」な質問であったと思います(担当者の方、ごめんなさい・・。)。そのためか、各証券会社からの回答も様々で、それぞれの個性を感じることができました。
・イートレード証券:この件については、回答では触れず。再度の問い合わせでも同様。
・松井証券:返還されないケースが生じる場合もあるが、現時点では詳細な回答はできない。
・ライブドア証券:予測できず、カントリーリスクとして考えてほしい。ただし、そのような事態はが起こる可能性は、非常に低いと考える。(世界の資本を流入させ、自国の経済発展を目指す、現在の中国政府の方針とは明らかに異なるため。)
なんとも予測がつかないというのが本音のようです。現政府の方針が続くかぎりは、このような事態が起こる可能性は非常に低いとはいえ、やはりカントリーリスクのひとつとして考えておいたほうがよさそうです。(もちろん政変が起こった場合も含めて。)
UW証券が破綻した場合、提携している証券会社は?
ライブドア証券、松井証券は、ユナイテッドワールド証券(UW証券)と提携し、同社のシステムを利用することにより、中国株取引を行っています。この場合、もしUW証券が破綻した場合、どうなってしまうのでしょうか?

結論から言うと、2社とも、「UW証券が破綻しても、顧客の資産は保護される。」そうです。UW証券と各社の資産は、分別保管されているので、UW証券が破綻したからといって、影響を受けるものではないとか。
ただし、UW証券のシステムを通じて、株式の取引はできなくなってしまうわけですから、それは、どうするのかなと思い、聞いてみました。
・ライブドア証券:UW証券の現地法人が業務継続可能なら問題ないが、継続不能の場合は、他社証券会社へ移管をお願いすることになる。
・松井証券:破綻後の株式の取り扱い(移管など)については、現時点では答えられない。
こんなことまで、現時点で考えて、回答しろ、というほうが意地悪でした。これまた、本当にごめんなさい。でも、真摯にお答えいただくことができました。ありがとうございました。
管理人さますののまとめと感想
平時であれば、どこの証券会社も分別保管が義務づけられていますが、想定外の事態が起こった場合は、カントリーリスクとして考えておいたほうがよさそうです。でも、これはしょうがないですよね。そもそも外国株式に投資するということは、そのリスクを覚悟のうえ、投資することだと思いますから。

これらの質問は、「答えろ。」というほうが無理な質問であったように思いますし、ほぼ各証券会社の答えは一致しているようですので、今後は、新規参入の証券会社に対しては、この企画は行わない予定です。(担当者の方に、負担をかけている様子ですから。。)
このような無理な質問に対しても、回答していただいた4社(トレイダーズ証券、イートレード証券、松井証券、ライブドア証券)の担当者の方々には、この場を借りて御礼を申し上げます。(マネックス証券については、ご回答をいただけませんでしたが、こちらも特に催促をしなかったので・・・・催促すれば、また違ったかもしれません。)
特に、トレイダーズ証券とライブドア証券の担当者の方には、非常に真摯に対応していただき、大変好感を持つことができました。本当にありがとうございました!
追記:トレイダーズ証券は、2005年12月30日をもって、中国株のオンライン取引を一時停止としました(→その後、中国株より完全撤退)。真摯に対応していただいた証券会社だったのに残念です。
内藤証券、東洋証券、アイザワ証券、楽天証券、ユナイテッドワールド証券の回答